―――何故。
何故またあいつが其処に居る。
死んだはずだ。
あの時あいつは死んだはずだ。
彼の中から、消えたはずだ。
汚らわしい罪に塗れたあいつは、あの時彼の中から消えてしまったはずなのに。
だから俺は此処に居るのに。
やっと、これでやっと彼は何ものにも煩わされることなどなく、心穏やかに静かに暮らせるはずだったのに。
もう苦しむことなどなく、誰を憎むこともなく、哀しむこともなく、ずっと微笑っていられる毎日を過ごせるはずだったのに。
彼の心に波風を立てない為には俺の存在は邪魔だった。
彼が執着するこんな俺など不要だった。
ずっと彼のことが気掛かりだったけれど、あいつが死んだことで彼はもう辛い思いをしなくてすむようになれたのだ。
だから俺は俺の目的の為に此処に居る。
彼から離れて、此処に居られる。
彼の世界に優しさを。
それなのに、何故またあいつが居るんだ。
どうしてまだ居るんだ。
死んだはずなのに。
死んだはずなのに。
これでは駄目だ。
また彼が辛い思いをしてしまう。
本当は優しい彼が、また独りで涙を流してしまう。
―――殺さなければ。
殺しに行かなければ。
俺が。
彼の為に。
彼に優しい世界を捧げる為に。
―――殺しに、行くよ?
君の為に君の為に。
待っていてね。
俺の、愛しいルルーシュ。
二期二話の、ゼロが現れたときに驚いて振り返ったスザクからの妄想。
こんなだったらいいなという希望を込めて。
この場合スザクの中ではルルーシュ≠ゼロな感じ。
ていうかまるっきりスザルルみたいだ!^^
一応ルルスザのつもりで書いてま し た…。